地元の方にも観光客にも愛された「苓州屋」(東町店)は、2024年9月30日をもって惜しまれつつ閉店されました。
「苓州屋かかしの里店」はこれまで通り営業されていますので、ぜひ、天草産のお蕎麦や地元スタッフがつくる天草づくしのメニューを楽しみに足を運んでみてください!
また、今後、苓州屋さんの新しい情報がはいりましたらあまからで発信しますね!
ありがとうございました!
苓州屋にはこだわりが詰まっています
今回紹介する「天草蕎麦処 苓州屋」は、2014年3月20日に旧本渡市東町にオープンしたこだわりの蕎麦屋さんです。
ヒゲがよく似合うダンディーなご主人と、優しい笑顔が素敵な奥様が出迎えてくれました!
苓州屋は天草に2店舗あり、ご主人は普段廃校になった宮地岳小学校を再活用した道の駅宮地岳かかしの里の「苓州屋 かかしの里店」にいらっしゃるそうです。
その代わりに、苓州屋ではご主人そっくりのかかしが玄関でお出迎えしてくれます。
「かかしの里店」がある宮地岳はかかしで有名!
なんと、かかしの数は住民の数を超えているそうです!
かかし一人ひとりの表情が違うので、ぜひディテールにも注目してご覧ください。
苓州屋を開店する前は、IT関係のお仕事をしていた店主。
宿の予約システムや美容関係の予約システムなどを開発し、販売していたそう!
すごい経歴の持ち主なのです!
苓州屋オープンのきっかけは、現在苓州屋として使っている家が、もともとご主人のお父様のお家だったそうで、そのお家を使って何かできないかなと考えたときに飲食店が思い浮かんだそうです。
ご家族からも大反対されたそうですが、それを押し切って蕎麦屋をオープン!蕎麦打ちの修行は、阿蘇の蕎麦屋さんとお知り合いだったので、そちらで修行したそうです。
オープン初日からの大盛況ぶりに驚き、その忙しさに開店2日で「蕎麦打ちは飽きた…」と言い放ってしまったらしいご主人。
どこかユニークなご主人のお人柄を垣間見るエピソードは地元では有名な話です(笑)。
店名の由来についても、実は「天草」と呼ばれる前、この地域は「苓州」と呼ばれていたことから、店名を「苓州屋」にしたそうです。
こだわりの蕎麦つゆ!ポイントは雑節!
蕎麦といえば、やはり「つゆ」が大事ですよね。
苓州屋のこだわりが詰まっています。
濃い口醤油を薄口醤油で作った「かえし」に出汁を混ぜたものが蕎麦つゆ、薄口醤油の「かえし」からはつけ蕎麦や鴨鍋用の出汁を作っています。
この「かえし」と「出汁」が店の味を決めると言っても過言ではないでしょう!
お店にとって「かえし」は味を決める大切な調味料。
醤油、砂糖、みりんなどを加えて煮返した調味醤油のことで、言葉の由来は「煮返し」を省略したことから来ています。
これを一番出汁や二番出汁で割って、蕎麦のつゆを作ります。
お家で食べる蕎麦よりも風味orコクがあるのは、こうした「かえし」の効果なんです!
苓州屋では、出汁のメインに牛深の雑節を使用しています。
雑節って何よって話ですが、かつお節以外のいわし節やさば節のこと。
実は、天草の最南端にあります牛深市は雑節の生産量が日本一!
この雑節、ほんとにいい仕事をしています。
復活した天草大王を堪能する
今回いただいたのは「天草大王のつけ蕎麦」。
天草大王は、その昔世界的に稀な大型の肉用鶏肉(地鶏)でした。
昭和の不況の時代には需要が落ち込んでしまったため育てられる数も激減…。
実は絶滅してしまった鶏だったのです。
その後、復元を望む声が多く上がったことから、10年もの歳月をかけて復活されました。
天草大王のつけ蕎麦の美味しさは、天草大王の肉の柔らかさにあります。
もともと柔らかすぎず硬すぎずの絶妙な食感が売りのお肉ですが、蒸すことによってさらに柔らかさに磨きがかかるとのこと!
ジューシーな肉の旨みと、天草大王の鶏ガラスープとかえしで作ったこだわりの出汁が絡み合った、絶品のお蕎麦です!
蕎麦はひき方や水分量にもこだわります!手作りの柚子胡椒は奥様の手作り!
つゆや鶏のお話をしてきましたが、なんといっても蕎麦が美味しいのです!
蕎麦は地元天草の宮地岳産!
天草で蕎麦が育てられている事は知らない方も多いのではないでしょうか。
また、蕎麦の実も石臼でひいているとお聞きしました。
細かくなればいいのかと言えば、そうでもないらしく…。
ひく回数にもこだわりがあるのだそう!
あまり細かくなりすぎないようにするのがポイントのようです。
さらに、水の量も季節で変えているようで、季節の変わり目などで水分量の調節は欠かせないようです。
非常に繊細な食材であることが伝わってきました。
蕎麦の茹で方にはみなさん実践していただけるコツもあるそうで、火力が強い方がおいしく蕎麦を茹でられるらしいのです!
知らなかった!
お家で蕎麦を茹でる際には、一度にたくさん茹でるのではなく、小分けにして強火で茹でるのがおすすめと伺いました!
ぜひ実践してみてくださいね!
お蕎麦の紹介をしてきましたが、お蕎麦以外での私のおすすめは柚子胡椒です!
こちらの柚子胡椒は奥様の手作り。
天草でとれた柚子と青唐辛子、天草の塩だけで作られている、オンリー天草柚子胡椒です。
天草ではお蕎麦などの汁物にはもちろん、お刺身も甘めのお醤油に柚子胡椒で食べる家庭も多いんですよ。
販売も行っていますので、ぜひ調味料のラインナップに加えてみてください。
季節のメニューは何度も行きたくなる豊富なラインアップ
苓州屋では季節ごとに限定メニューが出るので、春夏秋冬季節の味が楽しめます。
行く度に新しい味との出会いがあり、また行きたくなる。
通ってしまう理由ですね。
例えば、春にはうに蕎麦、夏にはあまくさ晩柑蕎麦など、天草らしい季節の食材がふんだんに使われているのです!秋・冬は温かいものがメインに!
島内からと島外からのお客様は半々くらいですが、やはりうにの時期はほとんどのお客様がうにのメニューを頼んでいます。
旬で新鮮なうにはやはり人気なんですね!
ただし、うには入荷に限りがあるので予約必須です!
絶対に食べたいと思う方は、必ず予約を入れてくださいね〜!
ちなみに、天草市内に住んでいる方は定番のミニ天ランチなどを頼まれることが多いようですが、こちらのミニ天ランチにもたくさんの種類があります。
いなり付き、とろろごはん付き、お蕎麦大盛り…。迷います…。
定番メニューも外せないものばかりで、迷ってしまいます。
FacebookやInstagram(reishuya)では限定メニューなどの情報も投稿されますので、ぜひチェックしてみてください!
天草ちゃんぽんに天草大王ラーメンはお家でも楽しめます!
苓州屋では天草ちゃんぽんや天草大王ラーメンをお土産として販売しています。
みなさんご存じでしょうか?
天草ちゃんぽんは、長崎ちゃんぽん・小浜ちゃんぽんに並んで日本三大ちゃんぽんの一つなのです!
どうして天草にちゃんぽんが?と思われる方もいるかもしれませんが、長崎から来た職人が、天草の食材を加えてアレンジしたのが始まりなんだそうです。
今や天草のソウルフードとなっています。
お家でも本格的な天草ちゃんぽんがいただけるのは嬉しいですね!
また、出汁だけでなく麺にもこだわりがあり、天草の塩を使っています。
麺の塩加減にまで天草の恵みが!
天草ちゃんぽんは有名なのに、お土産品として販売されていなかったことから開発をおこなったそうです。
ちゃんぽんは具を色々と入れなければなりませんが、簡単に作って食べられるものも作りたいと考えたのが天草大王ラーメン!
天草大王の濃厚な味わいがお家で楽しめるのは、こちらの商品だけではないでしょうか!
ぜひ、苓州屋さんでお蕎麦を食べた後は、こちらの天草ちゃんぽんや天草大王ラーメンを購入し、お家でも天草をぜひお楽しみください!
名称 |
天草蕎麦処 苓州屋 |
---|---|
所在地 |
〒863-0033 |
営業時間 |
[水~金・祝日] |
店休日 |
月曜・火曜・平日夜 |
電話番号 |
0969-22-9966 |
SNS |
|
公式サイト |