熊本県の桜の名所！おすすめの穴場お花見スポットも紹介

日本に春が訪れると、全国各地で桜の美しさを楽しむ季節がやってきます。
熊本県においても、桜を愛でる文化は根強く、県内各所で壮大な桜の景色を楽しむことができます。

この記事では、熊本県内で特におすすめの桜の名所をご紹介します。皆様の春の体験を探すヒントになれば嬉しいです。

九州の自然が織り成す絶景の中で、桜の開花と共に彩られる熊本の春を体験してみましょう。

どうして花見は始まったの？桜と日本人の関係

春が近づくとニュースでは全国の各地の「桜」の開花予想や満開時期の予想が、歌番組では桜をテーマにした歌が流れ、世の中が桜で溢れます。
桜が満開になると日本人の多くが桜の名所へ花見に訪れるため、花見は日本人の年中行事と言っても過言ではありません。

今でこそ「花見＝桜」という認識ですが、奈良時代頃からは梅の花を貴族が観賞する習慣が生まれました。
平安時代になると桜の人気が高まり、和歌にも詠まれることが多くなりました。
今のお花見スタイル、宴会をしながら桜を愛でる習慣が生まれたのは鎌倉時代になってからだそうです。

中でも豊臣秀吉が行った「吉野の花見」や「醍醐の花見」は桜の本数も参加した人数も桁違いの規模でした。
花見は何日間も続き、毎日のように茶会や歌会、能会が開かれたと伝わっています。

江戸時代になると庶民も花見を楽しむようになります。
江戸時代が平和な世の中だったことも理由のひとつですが、それ以上に災害防止策として桜が植えられたことが、庶民にも花見が広がった理由として大きいと考えられています。

堤防を作ることが不可能だった川沿いに、堤防の代わりとして桜が植えられたと言われています。
その結果として、庶民でも花見として楽しめる場所が増え、花見が庶民の間にも習慣として広がっていったそうです。

桜の咲く時期の違い

今にも咲こうとしている桜の蕾

日本で言う桜は「ソメイヨシノ」が一般的です。
桜にはたくさんの品種があり、変種や交配種も含めると600種類以上あると言われています。

桜は春になると一度咲きますが、品種によっては十月桜や冬桜のように9月〜12月と2〜3月の2度にわたって咲く品種もあります。
また、開花期もカンザクラ類のように早春に咲くものや晩春に咲くものとたいへん変化に富んでいます。

南北に長い日本では、1月下旬、南の沖縄を皮切りに北の北海道まで、約5ヶ月にわたり桜前線が日本列島を縦断します。
桜前線は、全国各地で最も多く植えられている「ソメイヨシノ」の開花日を線で結ぶと天気図の前線の動きに似ていることから名付けられました。

また、南北の緯度差だけでなく、標高差によっても遅速があり、標高が100m上がるごとに2〜3日遅れます。

熊本県の桜の穴場！天草の桜スポットをご紹介♪

熊本県は九州の自然豊かな環境の中で、春になると美しい桜が咲き誇ります。
その中でも特に注目したいのが、天草地方の桜スポットです。

天草は熊本県西部に位置し、多島美と歴史的建造物で知られるエリアですが、春の桜も見逃せません。
ここでは、天草でおすすめの桜の穴場スポットをご紹介します。ぜひ、春の旅行計画に加えてみてください。

十万山公園：本渡市街地を一望できる

本渡市街地と海と桜の絶景（提供：天草宝島観光協会）

十万山公園は、天草の本渡市街地にほど近い場所に位置する公園で、春には美しい桜で彩られます。

公園の最大の魅力は、標高差を利用した展望台から見ることができる、本渡市街地と周辺の海の絶景です。
春の桜の時期には、この絶景と桜が合わさり、訪れる人々に忘れられない景色を提供します。

また、公園内には約100本のカワヅザクラなど約100本の桜が咲き誇り、開花時期の2～4月上旬頃には展望所から市街地と満開の桜を一望することができます。

千巌山展望所：天草五橋と桜の絶景

桜と海のコントラスト

千巌山は、天草の中でも特に絶景を望むことができる場所として知られています。
展望所からは天草五橋を一望することができ、春には山を染め上げる桜と青い海のコントラストが魅力的なスポットになります。

天草松島の好展望地としても知られ、「国の名勝」にも指定されています。

十三仏公園：ゾウさん岩と桜♪

ゾウさん岩と桜

十三仏公園は天草西海岸にある「妙見ヶ浦」にある公園です。
十三仏公園駐車場に入る道沿いを走り鑑賞する桜並木もきれいですが、途中で止まり（途中駐車場有）道沿いから眺める妙見浦は天草でも有数の絶景ポイントです。
特にゾウさんに似た奇岩は撮影や絵の題材として人気です。

妙見浦と白鶴浜海水浴場に挟まれた景観も素晴らしいです。
春には桜が咲き誇る花見のスポットでもありますが、夕焼けの美しさから「日本の夕陽百選」にも選ばれています。

西の久保公園：お子様連れにも人気

西の久保公園 は、特にファミリーにおすすめの桜のスポットです。
公園内には子どもたちが楽しめる遊具もあります。公園全体が桜色に染まり、桜の下でピクニックを楽しんだり、記念撮影をしたりと、家族で楽しむには最適な場所です。
公園からは天草の自然美も楽しむことができ、春の一日を満喫することができます。

花見の丘・みはらしの丘などの花見ゾーンがあり、ソメイヨシノやヤエザクラなど12種類、約360本の桜を長期間楽しむことができます。
気品のあるギョイコウザクラは一見の価値があります。

維和桜・花公園：天草五橋を一望できる

春には250本の桜が咲く花見の名所として知られています。
著名人の来訪時に記念植樹されたギョイコウザクラやカンヒザクラなど多品種の桜を楽しめます。
また、展望台が併設され、八代海と有明海の2つの海と天草五橋を眺望することができるビュースポットになっています。

公園から五橋を眺望する景観はすばらしく、特に桜の開花時には賑います。
約2000kmを旅する珍しい蝶「アサギマダラ」の飛来地としても知られ、3月下旬から4月初旬に、公園一帯に咲く桜と維和島自然環境保全会によって植栽された芝桜などが春を彩ります。

天草の桜スポットは、その自然景観の中で特に美しい桜を楽しむことができる穴場です。歴史的な背景を持つ場所や、絶景を望むことができる公園など、天草ならではの桜の楽しみ方があります。
熊本県内を旅する際には、ぜひ天草の桜スポットも訪れてみてください。
春の美しい桜とともに、心に残る思い出を作ることができるでしょう。

熊本県の桜の名所！人気のスポット6選

１：歴史ある熊本城と桜景色

歴史的建造物と桜のコントラスト

熊本城は、日本でも屈指の歴史を持つ城跡の一つであり、日本三名城のひとつと言われています。
春になると多くの観光客や地元の人々で賑わいます。

熊本城の二の丸広場を中心に約800本のソメイヨシノやヤマザクラ、ヒゴザクラなどが植えられており、桜の開花時期には圧倒的な美しさを誇ります。
夜にはライトアップも行われ、幻想的な雰囲気の中で夜桜を楽しむことができます。
城壁と桜のコントラストは圧巻で、熊本訪問の際にはぜひ体験してほしい景色です。

２：湯の児チェリーライン：日本桜名所100選！

約5キロの桜並木

湯の児チェリーラインは「日本さくら名所100選」に指定されている水俣市チェリーラインの一角にある湯の児海岸道路の桜並木。
湯の児温泉近くの不知火海の海岸線約5キロに桜のトンネルができ桜並木が続くドライブロードです。

淡いピンクと紺碧の海の色とが織り成すコントラストは見応え充分のおすすめスポットです。
また、道中にある和田岬公園と大崎鼻公園は、ゆっくりお花見もできます。

３：蛇ヶ谷公園の春の風情

蛇ヶ谷公園は、自然豊かなエリアに位置する公園で、春には約1500本の桜が公園を彩ります。
公園内には桜並木があり、満開の時期にはその美しい景色を堪能しながら散策を楽しめます。

桜の見頃は例年3月下旬から4月上旬にかけてで、この時期にはわんぱく広場などではお弁当を広げてお花見を楽しむ多くの人々で賑わいます。

広大な緑地には、野球場、展望台、テニスコート、ゲートボール場、アスレチックなどがあり、春の一日を満喫できます。
また、開花期間中には提灯が点灯し、夜桜も楽しめます。

４：一心行の大桜、自然が織りなす絶景

青空と桜と菜の花の絶妙なコントラスト

一心行の大桜は、周囲約7.35m、高さ約14m、枝張り26m以上、樹齢400余年というヤマザクラの巨木です。
九州で最も有名な桜の木といっても過言ではないかもしれません。

春になると見る者を圧倒する美しい花を咲かせます。
満開の時期には周辺に咲く菜の花の黄色い色と絶妙なコントラストを楽しむことができ、桜と自然の美しさに心癒されることでしょう。

例年3月下旬から4月上旬（今年は3月末まで）には「南阿蘇桜さくら植木まつり」も開催。
満開時にはライトアップも施され、大勢の花見客が訪れる。

５：湖面に映る美しい桜が見どころ！立岡自然公園

湖面に映る桜と水に浮かぶ桜の花びら

立岡自然公園は、県下有数の桜の名所として知られています。湖面に映る桜が特に有名なスポットです。

公園内の湖は静かで穏やかな水面を保っており、春にはその水面に映る桜の景色が訪れる人々を魅了します。
立岡池と花園池の両池を中心に約2000本の桜が植えられており、春には湖面との美しい景色を作り出します。
花見シーズンには市内外からの多くの花見客が訪れます。

６：約3000本の桜が山を彩る！菊池公園

桜に覆われた小高い丘

菊池公園は、熊本県内で最も規模の大きな桜の名所の一つです。
菊池市内を見渡せる小高い丘に位置し、公園全体をソメイヨシノやヤマザクラなど約3000本の桜が覆い尽くし、春にはまるで桜でできた山のような壮大な景色が広がります。

観月楼展望所は菊池公園の桜と菊池市内が一望できる絶景スポットです。 公園内では桜の見頃に合わせて様々なお花見イベントが開催され、春の訪れを多くの人々と共に祝います。

また開花期間中、夜間はボンボリによるライトアップが施され、昼とは違った雰囲気で夜桜を楽しむことができます。
公園内の桜並木はお花見の際には必見のスポットであり、春の光の中で輝く桜を楽しむことができます。

熊本県には、これらの名所以外にも、桜を愛でることができるスポットが数多くあります。
春の訪れと共に、熊本県内を旅して、自分だけのお気に入りの桜のスポットを探してみてはいかがでしょうか。

もっと桜を楽しむ！

桜の下でのピクニックの魅力

春の温かな日差しの下、桜の木の下でピクニックを楽しむのは、日本の春の定番アクティビティです。
熊本県内には、ピクニックに最適なお花見スポットが数多く存在します。
家族や友人、恋人同士で、美しい桜の景色を眺めながら、お弁当やお菓子と共に桜の木の下で花見を楽しんでみてはいかがでしょうか。

夜桜を楽しむライトアップイベント

ライトアップされた熊本城

桜の名所では、夜になると照明や提灯の灯で照らされた桜を楽しめます。
うっすらとピンクに色づく、可憐であり儚い美しさを持つ桜がライトアップされた幻想的な姿は、太陽に照らされた桜とは全く違った魅力があります。

桜まつりに参加して桜を楽しむ

桜の名所では開花時期に合わせて、桜に関連した「祭り」が開催されることも多いです。
桜並木の通りに屋台が立ち並んだり、桜が見える場所で音楽ライブが行われたりと、「桜まつり」の内容は場所によって様々。

「桜まつり」以外の期間は入れないエリアを期間限定で解放することも。
桜の名所を訪れる場合は、2024年に「桜まつり」が行われているかもチェックしてみましょう。