こんにちは!
あまから編集部の荒木です。
天草市五和町にある「陶丘工房」さんは海が見える小高い丘の上にあります。
まわりは木々に囲まれていて、心地いい風が通り抜ける素敵な工房です。
その工房で作陶をされている末石昌士さんに
商品のこだわりや日々の過ごし方などいろんなお話を伺いました。
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“海が見えて静かすぎない”理想の場所で工房を開く
(荒木)陶丘工房を開くまでのお話など聞かせてください。
元々、何か作ったり、芸術等に興味はあって。
当時、熊本の工業試験場の窯業科に行こうとしたんですが、新規を受け付けていなかったんです。
そこの先生が170年以上の歴史がある天草の丸尾焼はどうかと紹介してくれて、弟子入りすることになりました。
それを機に、鹿児島から天草へ来ることになったんです。
丸尾焼では18年研鑽を積み、1999年に「陶丘工房」を開くことになりました。
-とても素敵な工房ですよね。
この場所に決めた理由があるんでしょうか?
場所にはすごくこだわりました。
子どもの頃から海が好きだったので、海が見える場所で静かすぎないところがいいなと思って探していたところ、この場所に出会いました。
使う人に「ちょうどいい」。“日常に寄り添える”器づくり
-思いが全て揃った場所なんですね!
そんな工房で作られる器のこだわりなどあれば教えてください。
黒い粘土に白い土をのせて焼く粉引(こひき)という技法を中心に作陶しています。
持ちやすさ、使いやすさ、使う人に“ちょうどいい”を常に考えながら作っています。
陶器は水を吸うので、使っていくうちに変化するという魅力がある反面、脆さがあります。
特に粉引は器が欠けやすいんです。長く使って欲しいので強くしていきたいですね。
-このお仕事をされていて大変なことや嬉しいことを聞かせてください。
大変なところは、やはり、同じ窯でも毎回違ってくるので、思うようにならない、イメージ通りにならないことですかね。
うれしいことは、お客様に使ってよかったと思ってもらえた時が一番うれしいです。
また、自分が感じたものを形にできた時もうれしいですね。
うれしいことのちょっと余談・・・
ちょうどこの取材中に1件の電話が。
陶丘工房さんの器を使っていらっしゃる熊本市内の方からの結婚式の引き出物の依頼のお電話でした。
人生の節目の大切な贈り物に選んでもらえることはとても光栄。
でもそれだけにとても緊張するとおっしゃっていました。
日頃陶丘工房さんの器を使ってる方からの素敵な依頼。うれしい出来事でした。
「豆皿」にも「箸置き」にも。気軽に使ってほしい小さな花型の器
-豆皿についておうかがいします。
この花型の豆皿のこだわりなどありましたらお願いします。
豆皿というよりは、まず「箸置きを作ろう」というところから作ってみたのがきっかけです。
箸置きにでも豆皿にでもそれぞれの使い方で色々使っていただけるとうれしいです。
-今後の夢などあれば聞かせてください。
丸尾焼で育ててもらった経験から、自分も工房化し、天草の発展のためにも次世代の人材育成を行なっていきたいと思ってはいるんですが、これがなかなか難しい。
なので、今やれることとしては、私が自分らしく楽しく生活していることを示しながら、天草に興味を持ってくれる人を増やしていければと思っています。
景色とご夫婦に癒されて・・・
取材を始めようとした時、奥様が陶丘工房の器でお茶を出してくれました。
素敵な器でいただくお茶が美味しいことはもちろん、実際に使うイメージも体験でき、ついつい湯呑みが欲しくなりました😊
奥様もとーっても穏やかな優しい感じの方で、途中、工房で飼っている猫ちゃんたちの話をしたりと楽しくお話させていただきました。
取材の中で末石さんの「楽しく」という言葉がとても心に残りました。
言葉の通り、ご夫婦共々終始笑顔。
日々を楽しく過ごされ、その穏やかさ優しさが作品にもでているように感じます。
私も実際、陶丘工房さんの器を使っているのですが、色使いや質感が優しく、どんな料理にも気軽に使えるのでヘビロテしています。
今日お話を聞いて、愛でて使いながら変化を楽しんでずっと使っていきたいと思いました。
また、日々の暮らし方から天草のこれからまでしっかりと考えられている。
そんな末石さんのこれからのご活躍や器作りも楽しみです。
陶丘工房さんに行ったら、優しく素敵な器はもちろん、末石さんご夫婦と工房からの景色に癒されること間違いなしです!
ぜひ足を運んでいただきたい工房です。
名称 |
陶丘工房 |
---|---|
所在地 |
〒863-2201 |
営業時間 |
10:00~17:00 |
定休日 |
不定休 |
電話番号 |
0969-32-2502 |
WEBサイト |